「地域社会をリデザインする~リビングラボの在り方を契機として~」
8月7日~10日の4日間で行われたプログラム
2018年8月7日、「地域のリデザインとリビングラボ 概論:横浜国大×横浜市政策局 社会デザイン・フューチャーセッション『地域社会をリデザインする』」
リビングラボを切り口に地域づくりを横浜国立大学学生と一緒に学ぶというプログラムで、8月7日から10日までの4日間、講義やフィールドワークなどのインプット、ワークショップや発表などのアウトプットを行うという企画です。
初日のインプットレクチャーから、フィールドワーク等を通じて、井土ヶ谷アーバンデザインセンターのデザインや、これからの地域社会の在り方について提案した4日間。
当法人のスタッフ関尾がレポートいたします。
特徴的だったのは
チーム制で考えられたデザインが、全体で共有される中で組み合わされるなどによって、アイディアがさらに深まっていくという点。
4日間という短い期間(作業時間はさらに短い)で、
各4人チーム×6で考えられたデザインは、どれもよく考えられたもので、
その内容の濃さにまずは脱帽(みなさんの数日間の集中力はすごい!)
想像するに、チームで考え、一つのものを生み出すことの苦しくも楽しい時間を、みなさんが経験をしたのではないかと思います。
また、それぞれのグループで練られたアイディア同士が、全体共有・ディスカッションされる中で、組み合わされ、そして新たなアイディアが生まれてくるなど、まさに、お互いの持っているものを持ち寄り、新たなものを生み出す、リビングラボ的な場である瞬間を感じました。
当事者の声を聴く
今回のプログラムは、デザインを考えるにあたって、
各チームが分担して、行政や福祉施設、地域活動団体や地元企業に対してヒアリングを行った、という点も特徴的でした。
「ヒアリングした内容は、あまり活かせませんでした・・・」という正直?なコメントもありつつ、
それでも、地域や様々な関係者の顔を想像しながら、
課題に取り組んだことが、デザインの具体性につながったことと思います。
横浜国立大学准教授の藤原徹平先生も、
最後のコメントで、当事者の声を聴くことの大事さを伝えられていました。
とくに、「建築でもなんでも、一番遠い人、なるべく関係のない分野の人から話を聴いて欲しい」ということ。
遠い人というのは、自分の価値観から遠いということなので、それだけ気づきやなるほどが多い。そうして、同質性と異質性が交ざり合ったときにアイディアが生まれる、ということを覚えておいてほしい。
リビングラボやフューチャーセッションは、
そうした多様な人たちがニュートラルな立場で参加できる場とも。
まさにリビングラボにとっても大切な考え方をいただきました!
4日間のスケジュール
■DAY-1:「地域のリデザインとリビングラボ 概論」
日時:8月7日(火)13:30〜17:00
場所:横浜国立大学 経済学部 2号棟ラーニングラウンジ
http://www.ynu.ac.jp/access/map_campus.html
■DAY-2:8月8日(水)14:00〜17:00
フィールドワーク【非公開】
「井土ヶ谷リビングラボを取り巻くソーシャル曼荼羅を可視化する」
@UDCI(井土ヶ谷アーバンデザインセンター)
グループ(10数グループ)にわかれて井土ヶ谷リビングラボに関わる地域資源(小学校、ケアプラザ、高校、町内会、NPO等)をヒアリングし、その後、井土ヶ谷アーバンデザインセンターで、それぞれのグループ調査の成果を発表し、全員で共有化する
■DAY-3:8月9日(木)14:00〜17:00
フューチャーセッション【非公開】
「新しい井土ヶ谷リビングラボをデザインする」
@UDCI(井土ヶ谷アーバンデザインセンター)
フィールドワークの結果などを参考にして、現在、整備中の「新・井土ヶ谷アーバンデザインセンター」の空間や機能を中心に井土ヶ谷リビングラボの今後のあり方について、ワークショップを行う。
※希望者のみ夜のフューチャーセッション 18時30分 @井土ヶ谷アーバンデザインセンター
■DAY-4:8月10日(金)15:00〜18:30
グループワーク+発表【公開】
「リビングラボから構想する新しい地域社会」
@横浜国立大学 経済学部 2号棟ラーニングラウンジ
井土ヶ谷リビングラボを題材して、リビングラボの取組から構想する新しい地域社会のあり方について、話し合い、提案します。
発表17:00〜18:30
発表後、懇親パーティ